鉄筋工~見えない大仕事で暮らしを支える職人~お仕事紹介Vol.4

あなたは普段、見えないところにもこだわるタイプですか?

もし当てはまるなら、あなたは鉄筋工に向いているかもしれません。

それは鉄筋工が、見えない大仕事で暮らしを支える職人だからです。

あなたが暮らす街にあるビル、マンション、病院、学校さらにはトンネルや高速道路。

これら鉄筋コンクリート構造の建物は、鉄筋工が組み立てた鉄筋の骨組みが支えています。

鉄筋の組み立ては、とても大掛かりな作業。

しかし、完成した建物の表面から、鉄筋工の仕事の軌跡は見えません。

組み立てた鉄筋はすべて、コンクリートの中に隠れてしまうからです。

ただし、見えない仕事だからといって手抜きはご法度。

鉄筋の仕上がりは、建物の強度と耐久性に直結するのです。

鉄筋の組み立てはまさに、見えない大仕事。

建設業のお仕事紹介Vol.4の今回は、見えない大仕事で暮らしを支える職人、鉄筋工に注目します。

建設業のお仕事紹介シリーズ前回の記事はこちら

『空中を制する現場の華!~建設業のお仕事紹介Vol.3鳶職~』

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鉄筋工とは

まずは鉄筋工を簡単に説明します。

鉄筋を1本ずつ組み上げて建物の骨組みをつくる職人が鉄筋工です。

ビルやマンション、病院や学校、トンネル、高速道路など、様々な建設現場で必要な鉄筋工事で活躍します。

建物に合わせて切ったり曲げたりした鉄筋を使って、設計図通りに建物の骨組みを組み立てます。

鉄筋の組み立ては大掛かりな作業ですが、最終的に鉄筋は、コンクリートに覆われて見えなくなってしまいます。

しかし「見えなくなるからいいや」といい加減な仕事をしてはいけません。

鉄筋工事は、建物の強度や耐久性を左右する重要な仕事だからです。

鉄筋工の作業内容

ここでは、鉄筋工の具体的な作業内容を紹介します。

①加工帳・施工図の作成

設計図や仕様書をもとに、建物に必要な加工の形状や鉄筋の数量を計画。

②鉄筋の加工

加工場で鉄筋を切断し、曲げ加工。

①で作った加工帳がここで大活躍!

長さや曲げ角度など加工精度が高いほど、後の現場作業がスムーズになります。

加工した鉄筋は、トラックに積んで現場へ。

③配筋・段取り

現場で、必要な箇所に鉄筋を配置。

経験豊富な※職長が施工図をもとに配置や作業手順を各職人に指示します。

※職長とは職種ごとの現場のリーダーのこと

④篏合(かんごう)

鉄筋と鉄筋をつなぐ作業で、「鉄筋継手工事」とも呼ばれる。

ガス圧接、溶接、機械式など、その現場の状況に適した方法を選びます。

⑤結束

鉄筋を水平垂直平行に交差させて結束。

ハッカーという専用工具を使用します。

1か所およそ1秒という速さで結び合わせていくスゴ技です。

骨組みを組み立てていくメイン作業。

⑥検査

コンクリートを流し込む前に検査。

強度などに問題がないかチェックします。

不具合がなければ作業完了。

上記の流れを、現場の工程に合わせて行っていきます。

1日の作業時間は多くの場合8時~17時。

間に3回、合計2時間の休憩があるのが一般的です。

工事の進捗や天候によって早出や残業することもあります。

鉄筋工のやりがい

現場ではたらく鉄筋工の声をもとに、鉄筋工のやりがいを紹介します。

1.達成感、充実感から感じるやりがい

人の役にたっていることを実感しやすい

ビル、マンション、病院、学校、商業施設、トンネルや高速道路、ダム、橋梁など、あらゆる建設工事に関わるため、人の役に立っていることを実感しやすい。

つくりあげた時の達成感

鉄筋工の仕事は、建物の形が全くない状態からのスタート。

手作業で1本ずつ鉄筋を組み立てて、大きな建物の骨格をつくりあげた時の達成感は格別です。

仲間と一緒に

鉄筋の組み立ては、1人ではできません。

仲間と一緒につくりあげるからこそ、大きな充実感を味わうことができます。

誇り

鉄筋は、最後に見えなくなる部分。

見えなくなる部分にこだわるからこそ、仕事に誇りが生まれます。

2.事実から感じるやりがい

建物の強度を左右する

最終的に表からは見えなくとも、建物の強度を左右する仕事という事実は、大きなやりがいにつながります。

人々の暮らしを支えている

様々な建物の建設に携わることで、人々の暮らしを支えています。

思い出の場所になっていく

建物は何年たっても利用され続けます。

建物を利用する人々の笑顔を作り、思い出の場所になっていきます。

3.環境、待遇から感じるやりがい

成長を実感

現場ごとに状況が変化するので、技術や知識などにおいて自身の成長を実感できます。

実力主義

年齢や経験年数は関係なく、技術向上や資格取得など知識向上が待遇に直結する実力主義の業界なので、やりがいがあります。

給与は高水準

未経験、無資格で始めやすい業種の中で、鉄筋工の給与は高水準。

未経験で始めても、20代のうちに月給40万円以上は可能です。

鉄筋工の将来性Q&A

Q. ズバリ鉄筋工に将来性はあるの?

A.将来性のある仕事

鉄筋工は将来性のある仕事です。

理由は仕事がなくなる心配がないから。

ビルやマンションなどの住居だけでなく、トンネルや高速道路などのインフラも、建設作業には必ず鉄筋工事が必要となります。

また、耐震性や耐火性に優れた鉄筋コンクリート構造の建物は、自然災害の多い日本で、今後も需要が増えると予想されています。

これらの理由から、仕事がなくなることは考えにくく、鉄筋工は将来性のある安定した仕事だと言えます。

Q.将来の人口減少やAI、ロボットなどの影響は?

鉄筋工はAI、ロボットなどの影響を受けにくい

将来人口減少の影響で新築工事の件数が減ったとしても、鉄筋工の需要はあります。

改修や補修工事においても鉄筋工の作業が必要だからです。

また、鉄筋工はAIやロボットによる影響を受けにくい職種。

施工図の作成や鉄筋の加工など、人間の手で行う作業が減ることはあっても、鉄筋の組み立てを1から10までロボットに任せることはできません。

鉄筋の組み立ては、型枠大工など他業種との兼ね合い、フロアごとの微調整、現場による独自の形状など臨機応変な対応力が求められます。

最新技術を活かした業務効率化ツールは、人の手と合わさることでより輝くのではないでしょうか。

Q.今から鉄筋工を目指していいの?

鉄筋工を目指すなら、今がチャンス

鉄筋工は現在、職人の高齢化が進んでいるため、若手鉄筋工の需要が増えています。

この人手不足は、今後の職人の引退によってさらに加速していくでしょう。

あなたが今から鉄筋工になれば、将来、職長クラスとして活躍できる可能性が高いです。

長年、求職者から人気の低かった建設業界は、変革期に入っています。

社会保険加入からはじまり、週休二日制、有給・育休取得支援など仕事とプライベートを両立できる環境が整ってきています。

優れた人材獲得のため、労働環境改善に取り組む会社が増えているのです。

もちろん鉄筋工は、この流れの中心にいます。

鉄筋工を目指すなら、今がチャンスです。

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鉄筋工は未経験から始められ需要が高い

鉄筋工は、入社時に特別なスキルや資格は必要ありません。

入社後に資格取得支援がある会社も多いです。

職人の高齢化で、人手不足が続く業界ということもあり、まさに今、転職するにはチャンス。

鉄筋工に向いている人

今が転職のチャンスと言っても、誰でも鉄筋工になれるわけではありません。

鉄筋工に向いている人は、以下のいずれかにあてはまる人です!

・協調性がある人

・汗を流して働くのが好きな人

・見えないところにもこだわる人

どれか1つでもあてはまるものがあれば、あなたは鉄筋工に向いています。

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